ときどき考える、ときどき日記

アラサー社畜(会社員)がこれからの人生について考えたり、日記を書いています

今年買って良かったかばん

今週のお題「今年買って良かったモノ」


お題を見て何があったかと考えて真っ先に思いついたのが、かばん、というかバッグだ。

今年の1月、東京へ遊びに行ってたまたま寄った百貨店でイベントが行われていた。バッグのカスタムオーダー受注会だった。

わたしはカスタム、とかオーダー、とかが好きで、つまり「自分だけの」状態にときめきやすい自覚がある。iPhoneのカバーもオンラインでオーダーしたものだったりする。受注会をやっていると気づいて、自然と足が寄ってしまった。

値段も思っていたよりも手頃だったが、優柔不断な性質上、旅先で急に思いついてさっと選んで注文という一連の行為に自分は時間がかかりすぎると判断して見送ることにした。店員さんによるとイベント以外は東京なら表参道の旗艦店のみ取り扱いとのこと。

いつでも買えるところがあるならいいか、と思ってその場を離れたのに、結局帰ってから「買っておけばよかった」と後悔した。そういうものだ。そして次に東京を訪れた春先、「絶対に表参道のショップへ行く!」と心に決めて赴いた。


f:id:ara30shachiku:20151120075927j:image

そうしてカスタムオーダーしたロンシャンのル・プリアージュ

ロンシャンバッグ、ロンシャン公式サイトLongchamp 日本


ル・プリアージュのカスタムは

・サイズ(ポーチから旅行用くらいまで5種類)

・ハンドルの長さ(ショートとロング)

・生地の色(センターとサイドで2色)

・金具の色(ゴールド・シルバー・ブラック)

・センターの生地への刺繍の有無(有ならフォント・色)

・フラップ(革の蓋部分)への刻印の有無(有ならフォント)

以上の工程からそれぞれ選択できる。

生地の色は季節限定のものもあるので、それから選ぶとさらに特別感が出せるかもしれない。


画像は実際にわたしがオーダーしたものだ。サイズはM、ロングハンドルで、画像加工しているのでわかりづらいかもしれないがネイビーと白の組み合わせ。オールシーズン使える配色にしたかった。金具はゴールド。刺繍はパステル系ピンクで、フラップへの刻印はなし。この内容で価格は20000円超くらいだった。

一番いいと思うところは、生地がナイロン地でありながら持ち手が革のせいなのか、それともシルエットや縫製の賜物なのか、とにかくカジュアルになりすぎないところ。生地の色によっても違うと思うが、A4が入るLサイズならビジネス用にしても違和感はないと思う。そしてナイロン地の丈夫さももちろん気に入っている。

わたしはこれまで自分用とプレゼント用とで2回オーダーしているが、もし次にオーダーできるならより小さいSサイズがいいなぁと思っている。少し荷物があるときは25cm四方くらいでマチもあるので今のMサイズはとても重宝している。

いつも持ち歩くハンカチ・鍵・化粧直しポーチ・お財布・携帯に四六判の本を追加で入れても大丈夫なので、カフェで本を読みたいときには最適だ。でも人と会うときなど、もっと小さくてもいいかも…と思うことがある。でも、すっきりしたデザインなのでMサイズでもあまり野暮ったくならないところも気に入っている。

あと、大変ミーハーで恥ずかしいが、この前テレビ番組の密着取材で朝の番組の男性アナウンサーがわたしのものと同じ配色と思われるル・プリアージュを持っていたのがちょっと嬉しかった。奥様のチョイスだろうか。デザインが男女問わないところも使いやすい理由のひとつだろう。


ちなみに、現在国内で常時カスタムオーダーを取り扱っているのは表参道のショップと、大阪・梅田の阪急百貨店の2店だけだが、地方の百貨店でもたまにイベント出店で受注会をしていたりする。

ただ、いずれの店でのオーダーでも、納期は2ヶ月ほどかかるので注文が必要。

オーダーについては検索してみると阪急百貨店のブログが詳しく、わかりやすいので興味のある人は覗いてみてほしい。

ロンシャンでカスタムオーダー★|バロンヌの「どんとこい阪急!」

新しい照明と、2週間のこと

f:id:ara30shachiku:20151012192320j:image
部屋の照明を変えた。
2週間前に購入した、わたしの収入には見合わない、高価なペンダントライト。今まで天井に付けていた蛍光灯のシーリングライトとはまるで違う雰囲気で、電球色の温かな光と、シリカランプから実際に放出されるかすかな熱が心地よい。仕事から帰って夜眠るまでの時間が今までより楽しみになりそうだ。


夏に知り合った人と、この2週間ほぼ毎日のようにLINEをしている。
携帯電話を持ち始めてからもう十数年経つけれど、恥ずかしながら毎日同じ誰かと短文のやりとりを2週間も継続させたことがない。

それでもお互いに会話を広げようと少し努力をしたり、相手の努力を感じたりして、こんなふわっと温かい気持ちになれることも2週間のやりとりで初めて気付いた。1日に2往復くらいだけど、「寒いから気をつけてね」とか「今日も仕事頑張って」とか「お疲れさま」とか、そういう配慮の一言に癒されたり励まされたりで、嬉しくて楽しい。

相手は同じ歳の男性で、お互いの休みや都合がなかなか合わなくて、LINEを始めてからは会っていない。あと数日会うまでは何となくやりとりが続いていきそうな気がする。

異性だから恋愛に発展していくかどうかということも、正直頭の片隅にずっとある。
でもそれよりささやかな文章のやりとりが付け替えたばかりのペンダントライトみたく、今まで知らなかったことをかすかな熱のように、温かい気持ちにしてわたしに与えてくれた。今度会ったら、そう伝えられたらいいなと思う。

隣に誰かいないと綺麗じゃない

なかなかに目の覚めるような一言をもらったので、そのままタイトルにした。

仕事中のことだった。社内であまり集中しないで良い作業をしていたときのことだ。
一緒に作業をしていたのは3歳上の男性社員で、わたしは彼のことを話し易い人だと思っている。過剰になりすぎない程度に周囲への配慮が行き届いた人で、そういうところを尊敬している。また、奥さんを娘さんを溺愛しているところにも好感を持っている。

そういう人と社内のことや互いのプライベートの近況をゆるく話しながら作業を進めていて、もうすぐ結婚式を挙げる友人たち(二人とも同僚)の話になった。その会話の流れで、
「アラサーさんは結婚式しないの?」
と投げられた。その口調には嫌味やセクハラといった“他意”を感じさせない何かがあった。と思うのはわたしが基本的に彼に対して好意的に思っているからなのかもしれないが、とにかく「得な人だなぁ」と思わされてしまう。

「予定は全然ないですね」
「したいと思う?」
結婚を?結婚式を?
訊き返すか迷いかけたときに自分の中に最近まであった願望を思い出した。
「まず予定がないですけど、ドレスを着たいという願望はあって。でも今も大したことがないのに、この先どんどん容姿は衰えていって…いつドレスを着られるかわからないから、最近『ひとり結婚式』みたいなドレスを着て写真を撮るサービスがあるの、わかります?あれをやっておこうかなと思ったりはしました。調べたら結構な金額なので諦めつきましたけど」
言ってしまった。ドン引きされるか呆れられてしまうか、それとも笑われるだろうか。内心どう思われたのかはわからないが、わたしの目に見えた反応はそのうちのどれでもなかった。

「うーん。それはたとえ何歳であっても、隣に誰かいないと綺麗じゃないと思うけど」
言われた内容を理解できたときの感覚は、ぬるいお湯を急に頭から被せられたような感じで(そんな機会はないけれど)、攻撃性は感じない。ただただ、衝撃に打たれた。わたしにそんな発想は一切無かった。
「そっかぁ、そんなふうに考えたことなかったです」
ぼんやりして何のひねりもない、思考を濾過し忘れたみたいな言葉しか、わたしの口からは出ていかなかった。

今まで何度か結婚式で新婦の晴れ姿を見てきて、当たり前のように「綺麗だな」と思ってきたけれど、それは隣に新郎がいたからなのか。
誰かと生きていく幸せを得て、そういう満ち足りた気持ちに裏打ちされた美しさなのかもしれないと、言われて確かに気がついた。

でも、何だか悔しかった。
リア充」の言葉すら知らない健全さと、日常の言動から認識せざるをえないまっとうさを持っていて、家には素敵な家族がいる。見ないようにしているけどわたしとはとても差がある。その人が高いところにいて、わたしが低いところにいるというよりも、「ちょっと羨ましい」と思う要素を揃えているという、差。そんな人に指摘されて、揃えたい要素が手元に揃わない事実を改めて突きつけられた気持ちになった。これはただの僻みだ。

わたしがドレスを着飾って満足して得る幸せは、わたしだけで完結するものだと納得していたし、そういうサービスを受けている人たちを知って「したいことをしている」自立した印象を持った。だから憧れたのだと思う。
でも現実には、他人からの一言で、自分とは違う物の見方を示されただけで、憧れは別のところにあったことを思い知らされた。

いまのわたしが実現できる「綺麗」は自分だけのものだと思っていたのに、結局他人から承認されたかったのかもしれない。自覚すると自分の願望がひどくつまらないものに思えてきて、虚しかった。